睡眠時無呼吸症候群
なんだか寝起き、すっきりしない。苦しくて起きる。最近よく聞くようになった睡眠時無呼吸症候群とは?
こんな症状はありませんか?
睡眠時無呼吸症候群は、珍しい病気ではありません。 現在(2014年)では、日本人の約2〜4%の方が罹患されてると言われています。
睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)とは
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に呼吸が停止したり、呼吸の回数が少なくなる病気の事で「SAS」と呼ばれています。
寝ているときに、息が止まる・いびきがひどい・いびきが急に止まる・日中に過度の眠気がある等の症状が主な症状として挙げられます。
勤務中の居眠り運転などで注目され、一般の方にも認知されてきました。
また、メタボリックシンドローム・生活習慣病のひとつとしても挙げられるため、日常身近に潜んでいる病気とされています。
ご家族・友人など、本人以外からの指摘から来院される方も多いのですが、いずれの無呼吸も身体に⼤きな負担がかかるため早期に発⾒し治療することが必要です。
原因とは?
生活習慣病といわれる睡眠時無呼吸症候群ですが、原因は2つと言われています。
①閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)
上気道(空気の通り道)が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまうタイプ
②中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)
呼吸中枢の異常によるもの
その中で①の閉塞性睡眠時無呼吸タイプは、下記の原因があげられると言われています。
閉塞性睡眠時無呼吸
- 肥満による、首部分の脂肪増加
- 首が太く・首が短い人
- 舌の付け根・軟口蓋(鼻と喉の境界線)が気道へ落ち込んでいる
- 小顎症・顎後退
- 扁桃肥大
- 鼻筋の鼻の彎曲・鼻が低いなどの構造的な問題
検査方法について
あすなろクリニックでは、ご自宅で比較的簡単にできる検査を行っております。
センサーを体に付けて、いつものように眠るだけの簡単な検査です。痛みを伴うセンサーはなく、安全です。
- 規則正しく十分な量のイキをしているか、またいびきはあるかを調べます。
- 体の向き、呼吸努力(胸の動き)、体動を調べます。
- 脈拍数と血液中の酸素が低下していないかを調べます。
★無呼吸があるか(回数・時間・どのようなタイプか)、血液中の酸素が不足してないかといった事が分かります。
①無呼吸低呼吸指数 RDI
無呼吸や低呼吸(完全に止まってはいないが、気流が半分以下の呼吸)が、1時間あたりにおこった回数。
人によっては、1時間あたり数十回、数分に及ぶ無呼吸・低呼吸がおこります。
②酸素飽和度 SpO2
からだの中に酸素が十分あるほど、100% に近い値となります。
年齢や、もともとある肺や心臓の病気などにもよりますが、無呼吸や低呼吸に伴い、この値が睡眠中に何度も低下する場合は、治療が必要となります。
③無呼吸のタイプ
鼻の気流と、胸の動きから、どのようなタイプの無呼吸か判断できます。
持続陽圧呼吸療法(CPAP)
鼻に付けたマスクを使用し、加圧された空気(陽圧の空気)を贈ります。その空気が舌のつけ根の部分を広げることで、呼吸時に軌道が狭くなるのを防ぎます。
重症"OSAS"において、CPAP治療群と無治療群とを比較した場合、CPAP治療群の方が明らかに予後がよいという報告がなされています。