当院の心療内科
息苦しい症状があるが呼吸器内科でレントゲンや血液検査行っても異常が見られなかった、胸がドキドキするが循環器内科で心電図やエコーの検査をしても異常が見られない、胃が痛むが胃カメラや採血で検査を行っても異常が見られない、などの経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
このような場合は、何らかの心理的な要因が関係している可能性があります。当院では、検査で異常が見られなかったり、症状の原因が特定できない患者様に対して、心療内科的アプローチや東洋医学(漢方)の領域から、問題の解決法を模索しています。
お悩みの症状がある場合は、ぜひ当院の心療内科までご相談ください。
こんなお悩みありませんか?
- なんとなく体調が芳しくないが、検査では異常が見られない
- 腹痛や頭痛、息苦しさ、胸のドキドキ感などの症状があるにもかかわらず、検査しても異常が見られない
- 原因不明の痛みや不快感が続いているが、通院しても良くならない
- 熟睡できない、寝つきが悪い、夜中に何度も目覚めてしまう
- 疲れやすく、倦怠感があって身体が重い
- 気持ちが沈みがちになり、やる気が起きない
- 人の多い場所にいると、急に強い不安感が生じることがある
- 人前に立つと強い緊張感が生じる
- 外出時に家のガス栓や鍵を閉めたかどうかが気になり、何度も確認してしまう
- 会社や学校に行きたい気持ちはあるが、行くことができない
- 以前は楽しいと感じたことが、最近は楽しく感じられない
- 物忘れが多くなり、不安である
- 耳鳴りが続いている
- 痺れた感覚があるが、改善しない
など
診察でお聞きすること
- 症状が起き始めた時期
- 症状が起こるきっかけや背景
- 現在の症状の状態
- 現在最も辛いと感じていること
など
当院の心療内科では、患者様の心の状態に寄り添って、これら項目についてうかがっていきます。心療内科では、患者様の状態に見合った治療を行うことが重要ですので、何でもお気軽にご質問ください。
心療内科でよくある疾患
心身症
心身症とは、身体で起きている疾患の原因が心理的要因による影響が大きいものを指します。どのような疾患においても、原因に多少の心理的要因が関係していますが、特にその影響が大きいものを心身症と呼びます。
心身症はストレスが原因で体に異常が生じる疾患のため、現れる症状は多様で、様々な身体機能において、異常が生じる可能性があります。
うつ病
気分が激しく落ち込むような状態が2週間以上続いた場合、うつ病の可能性が考えられます。うつ病は気分が沈む以外にも、食欲がない、眠れない、夜中に何度も目が覚める、何に対しても楽しめないといった症状も引き起こします。
うつ病の原因は、脳内の神経伝達物質の働きが低下することや、ストレス、身体の疾患、環境の変化など様々な要因が複合的絡み合って発症します。一方で、近年では薬物療法などの適切な治療を行えば、改善できる疾患でもあります。気になる症状が生じた場合は、気分の問題だと自己判断せずにご相談ください。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)とは、下痢や便秘など便通の異常を伴う腹痛や腹部不快感がある状態を繰り返しているにもかかわらず、検査でも疾患が確認されない状態です。
主な原因には、不安や緊張によるストレス、疲労、暴飲暴食、過剰な飲酒、不規則な生活習慣などが考えられ、満員電車や商談などストレスがかかる場面で症状が現れるケースもあります。胃腸は臓器の中でもストレスに敏感なため、心因的な影響は症状として特に大きく現れます。
治療では、内服で消化器症状を抑えつつ、ストレスや不安をうまく抑制していく処置が取られます。
自律神経失調症
自律神経失調症とは、自律神経を司っている交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、身体に様々な異常が現れる疾患です。自律神経は、呼吸や発汗、心臓を動かすこと、体温を保つこと、血管や内臓の働きといった、様々な生命活動の働きを無意識のうちにコントロールしています。自律神経には、交感神経と副交感神経という2つの神経から構成され、交感神経は活発に活動するためのアクセルの役目を、副交感神経はリラックスして体を休めるためのブレーキの役割を担っています。このバランスが崩れると、自律神経失調症と診断されます。
主な原因としては、ストレスや疲労、ホルモンバランスの乱れ、不規則な生活習慣などが挙げられます。
不眠症
不眠症は、十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、自身が安眠・快眠できていないと感じる状態が続いている場合に診断されます。睡眠時間には個人差があり、7時間以上眠っても熟睡感がないと感じることや、3時間の睡眠でも熟睡感があり日常生活に支障を感じない場合もあります。不眠症は日常的に比較的よく見られますが、中にはうつ病などの疾患の症状一つとして現れるケースもあります。
治療では、睡眠薬や睡眠導入剤などが適用されますが、不眠症が起きている原因を特定し、原因に合わせた治療を行うことが、不眠症の改善には大切です。
強迫性障害
強迫性障害とは、特定の考えや行為に取り憑かれてしまい、それを排除しようと何度も同じ行動を繰り返してしまう状態の疾患です。具体的には、何度も手を洗う、何度も戸締りを確認するが安心できないなどのケースが挙げられます。本人も頭ではこれら行為をばかばかしい、不合理だ、と自覚しているにもかかわらず、それに抗えずに繰り返し行動を起こします。
強迫性障害の患者様には、それが心の病気であることを自覚していないことが多いですが、強迫性障害は心療内科の治療によって改善が期待できます。何か気になる症状が現れていたり、日常生活に支障をきたしている場合は、お気軽にご相談ください。
パニック障害
パニック障害とは、突然息が苦しくなったり、めまいや動悸などに襲われたりする状態の疾患です。パニック障害は、検査をしても身体に異常が見つからないことが多いため、そのまま放置してしまうことで症状が進行してしまうケースも見られます。
また、一度パニック発作を起こすと、その後再発への恐怖心が生まれ、気軽に外出できない、発作が起きた場所に近づけない、乗り物に乗れないなど、日常生活に大きな支障をきたすようになります。
パニック障害は自然治癒することはあまり期待できない疾患のため、気になる症状がある場合は心療内科を受診して早期に治療を受けるようにしましょう。自己判断で放置せず、専門家へ相談することが、完治への近道となります。
社交不安障害
社交不安障害とは、多くの人前で過度に緊張したり、人前で字を書く時に手が震えるなどの症状を起こす疾患です。社交不安障害を発症すると、学校や会社に行けなくなるなど、日常生活に支障をきたすようになります。
主な原因は、脳内の神経伝達物質の不足が起因していると考えられています。そのため、治療では脳の機能を調整する薬物療法や、考え方や物の捉え方、それに基づく行動を変えていくための認知行動療法によって改善を目指します。
認知症
加齢に伴いもの忘れは多くなりますが、それが単なる加齢による場合以外にも、認知症の初期段階の症状として現れている場合があります。今まで普通にできていたことが急にできなくなる、通い慣れているはずの道で迷ってしまう、同じことを何度も聞いてしまう、大切な約束を忘れてしまうなどの症状がある場合は、早目にご相談ください。加齢によるものと自己判断して放置してしまうと、症状が進行して徘徊や妄想に囚われるなどの深刻な状態に発展する恐れがあります。
近年では医療の進歩により、認知症に対する新たな治療法やリハビリ方法が次々と登場しており、早期に受診して適切な治療を開始することで、進行を遅らせることも可能になってきています。
当院では、統合失調症、双極性障害、パーソナリティ障害など専門的な治療が必要と判断した場合には、当院が連携する精神科専門医を紹介する場合がございます。